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香港初在住日記(198) 初めての返還前のマカオへ (2) バスで (1998.3.19)
人力車の運ちゃんと別れてバスに乗ることにした。次の来る時のこともあるしマカオの街中を見て歩くための準備のつもり。バス停でしばらく観察して乗り方を研究する。 バスの路線図を見ても解るはずもなく適当なバスに乗る。確かに香港ドルが使えた。2ドルとか3ドルとかの安い料金だ。 町の様子は分かるもののどう走っているのか見当がつかない。ここも道路が好き勝手な方向を向いて曲がりくねっていて方向音痴の僕を困らせるには十分だ。地図が欲しくなった。 終点まで行って降りる。市場があったのでのぞいてみる。果物関係は香港に比べて安いように思った。マイルドセブンも15ドルで香港の半分。 でもここがどこになるのかさっぱり解らない。再びバスに乗る。 まだ八百伴があったので行ってみた。「New Yaohan」とある。本家の八百伴は倒産したので地元資本としてやっているのだろうか。 地図を探す。すぐ見つかった。18ドルとかいうのを選ぶ。高いと思う。香港も地図は高いと思う。 CD売り場が目につく。やっぱり買ってしまった。香港人歌手のアンディー・ラウが北京語で歌う「中国人」。あのディスクが丸でなく中国の地形をしたやつ。他に抗日戦争時代の歌らしいもの。香港でもこのたぐいのものをまれに見るがこのように大々的なものはお国柄というべきか。 とにかくかの時代がどういうものか見たいという気持ちで買った。 八百伴の喫茶店でコーヒーを飲みながら地図を見る。コーヒー代はめちゃ高かった。30数ドルだったように思う。(忘れた)そのため客が少ないのだろうか。でも海が見えて気持ちはいい。 再びぶらぶらしてバスに乗ろうとするとさっきの運ちゃんに会う。 運ちゃんは中国(大陸)から出稼ぎに来ているようだ。これから帰るという。僕にも行け行けと勧める。10番のバスが来て彼が僕のバス代を出すからと言い先に乗る。僕もついていった。どっちみちどこへ行くというあてなどないから。中国のイミグレでバスを降りる。彼は僕に中国へ入って1時間ぐらいで又戻ってくればいいと言い僕を誘う。彼が案内してくれるようだ。 ビザがあればそれでいいが今ビザが切れている。彼に説明するがよく分かっていないようだ。彼にとってはビザに縁がないから当然かも知れない。 とにかく行けないというと、彼は近くをぶらぶら案内してくれた。僕はこういう出会いは大好きだから中国に入りたかったけどしょうがない。写真を撮り彼と別れる。彼はそこから10番のバスに乗ればフェリーのりばだと言っているようだった。少し時間が早いがフェリーのりばへ。
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