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あっ、鍵がない・・・ (1)
あっ、鍵がない・・・ (1) 香港の玄関のドアは普通、外側に鉄の格子扉、内側に木の普通の扉とダブルになっていまして、ドアロックにはいろいろな方式があります。出る時にも鍵でカシャッとかけるもの、このタイプは複雑で鍵を回すと、写真のようにロックする3つの突起が出てきます。これは内外の鍵穴から鍵を使ってロックします。さらに4番目の突起があるのですがこれは内側からかけるものです。 この4つの突起は1つのグループで、上の写真で分かりますが、その上下にも1グループずつあります。それぞれ丸い突起が2つずつあります。 (写真は現在の住まいです) 私が当時住んでいた香港の滙景花園は内側の丸いドアノブの中心にロックの突起があってそれを押してからドアを閉めるとロックされるよくある簡単なタイプのもので、出て行く時には鍵を使わなくてもよく、半自動的なロックになっていました。 香港の生活に慣れ始めた頃のこと。 何回目かの帰省で香港のマンションから帰る準備をしていた時、生ゴミをチェック、さらにたまっているゴミも捨てようと階段のゴミ箱に。 香港でも中国でもそうですが、高層のマンションが多いのでゴミは各階の非常階段の踊り場に大きなゴミ箱があって随時捨てられるようになっているのです。清掃員が毎日せっせとゴミを運んでます。 で、ゴミを捨てて再び部屋へ。 「・・・・ん? えっ、か・・鍵がかかってる・・・!」 しまった。いつもの癖で内側のドアノブにある突起を押してしまっていたのです。 かぎを持ってゴミ捨てに行くはずもなく、当然かぎは持っていません。あと30分ぐらいで空港に向け出発しようと思っていた矢先... 完全に頭の中は真っ白。とりあえずエントランスにいる管理人に事情を伝えて助けてもらおうエントランスへ。 香港人の若い人は英語を理解する人が多いですが、中年ぐらいからはまず英語は無理で管理人の場合も英語が困難な場合が多いです。そしてたとえ英語を理解してくれたにしろ、こっちがこの状況を説明できません。おまけに、部屋でくつろいでいた時のこと、服装は真っ赤なTシャツにオレンジ色の半ズボンとすさまじい格好です。 なけなしの北京語の片言単語を駆使して状況を説明。管理人は根気よく聞いてくれていまして、おそらくその雰囲気から状況を把握してくれたもよう。とある名刺を差し出し、「ここに電話して」みたいなことを言い、公衆電話代に1ドルを差し出してくれました。 汗汗汗・・・ 電話をかけられるくらい言葉に堪能なら・・・ 彼も意味を理解してくれたようですが、携帯電話のあまり普及していなかった当時、彼が電話をかけに行くわけにも行かず... あれやこれやのやりとりでここまで体力も時間も費やしています。彼はもう一つの提案をくれました。この団地の地下の商店街にかぎ屋があるみたいなことを言っています。よく分かりませんがそこへとりあえず行ってみることにしました。 《 あっ、鍵がない・・・ (2) 》 へつづく
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